・今回は、難聴について、大きく二つの点から特集を組みました。
熊本県ことばを育てる親の会会長の古瀬庸祥さん、山口県中途失聴・難聴者協会会長の信木章さん、元札幌きこえの教室教諭の池田寛先生、筑波技術大学の佐藤正幸先生には、お一人お一人の体験に基づき、難聴のある子どもたちの理解と支援について、書いていただきました。それぞれの文章の中に、「人と人が、自己を表し、関わり合い、相互に理解しあう関係の重要性」について、貴重なメッセージが込められていると感じます。
もう一つは、軽度・中程度難聴児への補聴器購入制度についてです。親の会、関係者の粘り強い働きかけなどにより、ここ数年で全国的に制度が広がってきています。しかし、国としての制度の改定は今後の課題でり、都道府県や市町村の実態状況に様々な差があることも確かです。障がい者の権利条約がわが国でも批准され、社会的モデルや合理的配慮の等の考え方をどのように実現するのかが問われる段階に入ってきました。今後も当事者である子ども達を真ん中において検討する必要性があります。(編集後記より)
ことば277号平成27年1月28日号記事の紹介
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