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熊本・大分地方地震の被災者の皆様へお見舞い申し上げます

熊本・大分地方の大地震で被災されたすべてのみなさんに心からのお見舞いを申し上げます。

4月14日夜から16日未明にかけて、熊本、大分地方で大地震が発生し、その後も、強い余震が続いています。連日の困難な避難生活のご苦労はいかばかりかとお察しします。

この大地震でお亡くなりになり、被災されたすべてのみなさんにNPO法人全国ことばを育む会として、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

「ことばの教室」に通っている子どもたちや先生をはじめとする関係者の方々の被災は少なかったとのことですが、子ども達の正常な日常生活、学校生活の再建はこれからだと伺っています。
 
一日も早く、正常な毎日が回復しますよう、私たちもみなさんのご要望を受け止めて、全力を尽くします。
                          NPO法人全国ことばを育む会

“ちょこっと寄付” ありがとうございました

2015年度は、
池田 幸男様 今井 トシ 様 加藤 碩 様 古城 和哉 様 田嶋 一 様 田嶋 惠美子 様 南前 洋子 様 より
書き損じはがきをお送りいただき、総数179枚になりました。感謝申し上げます。
切手に交換させていただき、活用させていただきます。ありがとうございました。
今後も会員の皆様のご協力をお願いいたします。
理事長 加藤 碩

ちょこっと寄付のお願い

明けましておめでとうございます。

年賀状を作成されて、書き損じのものがありましたら
事務局へご寄付をお願いいたします。
ちりもつもれば何とやらで、
通信運搬費の切手代を減らすことができます。
よろしくお願いいたします。
NPO法人全国ことばを育む会事務局長 田嶋惠美子
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ご寄付ありがとうございました

2014年度には、

加藤 碩  佐方嘉彦様 田嶋惠美子様 

野木  様 南前洋子様 山本サトヨ様 

より、ご寄付をいただきました。感謝申し上げます。

 

2015年度上半期には、

佐方嘉彦様 田嶋惠美子長谷川 

濱崎かめよ()様 山本サトヨ

より、ご寄付をいただきました。感謝申し上げます。

 

濱崎かめよ() 様はわが国初の「ことばの教室」を開設された濱崎健治先生の奥様です。

濱崎健治先生は昭和28年に仙台市立通町小学校に「ことばの教室」を開設されました。昭和334月には5年間の実績を認められ、文部省より言語障害特殊学級として認可されました。(詳しくは、『50年のあゆみ』第1章第1節をお読みください。)

先般ご逝去されたおりに、ご令嬢川嶋洋子様が、ご意志を受けご寄付下さいました。

濱崎かめよ様のご冥福をお祈り申し上げます。

 

理事長 加藤 碩

第26回全国大会を佐賀県で開催しました。

NPO法人全国ことばを育む会第26回全国大会佐賀大会が、佐賀県アバンセで8月8日9日に開かれました。
全国各県からたくさんの方にご参加いただきました。
〜育児、育自、育地の「三つのいくじ」をテーマに、講演会、シンポジウムや分科会が行われました。

詳しい内容は後日アップいたします。

参加していただいた皆さん、ありがとうございました。また、開催県の佐賀県の親の会のみなさんには大変お世話になりました。

再来年の第27回大会は四国に決まりました。image

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えほん障害者権利条約が出来ました。

日本障害者協議会から下記のように「えほん障害者権利条約」の紹介がありました。
asssss
本日、藤井克徳代表の「えほん障害者権利条約」ができあがりました。
「えほん」は、小学生の心の中にも権利条約の基本理念が自然に
浸透していくようなわかりやすい文章と絵(版画)になっています。
大人向けの解説も別途付いており、子どもから、上は年齢制限
なしにお読みいただけるものになっています。
あらためて、みなさまにご購入およびご周知ご協力のお願いを申し上げます。
JDでも取り扱っています。
10部以上を一括してご購入いただける場合は、以下のように割引きを
いたします。
☆定価 1冊1500円+税8%=1620円のところ、
1)10冊~19冊 定価+送料サービス
2)20冊~49冊 1割引(@1458円)+送料サービス
3)50冊以上 2割引(@1296円)+送料サービス

もし購入希望が10部以上になりましたら
とりまとめて注文し、総会時にお渡ししたいと思います。
購入希望がありましたら、事務局宛にお知らせ下さい。
NPO法人全国ことばを育む会事務局長 田嶋惠美子

日本障害者協議会からの情報です。

本日はJDF等によるフォーラムでした。
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/seminar/20140310/index.html
資料が足りなくなるほどの盛況ぶりでした。第一部は条約推進議連総会でしたが、J
D常務理事の藤井さんから、国会議員にどれだけ浸透しているのか、との問いかには
苦笑いで対応され、これから広めていくとのことでした。また、次の機会には議員と
直接対話・懇談な場にしたいとの発言もあり期待したいと思います。

権利条約批准についての報道がほとんどされてない状況が続いていますが、新潟の新
聞社説で取り上げられています。こちら側からも積極的に働きかける必要もあります
が、各地に広がることを願います。
荒木

○新潟日報 2014年3月10日 社説
障害者権利条約 共生社会の実現目指そう
http://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/

今年が障害者行政にとって、節目の年になるのは間違いない。
政府は障害者の差別を禁じ、社会参加を促進する「障害者権利条約」に批准した。
条約は2006年に国連総会で採択された。各国・地域機関の中で日本の締結は141番目
という。条約に署名したのは07年だから、ようやくの感がある。
折しもロシア・ソチでは、冬季パラリンピックが始まった。障害のある人たちの素晴
らしいプレーが、世界の注目を集めている。
障害者がスポーツに挑戦するための環境整備や、公共施設のバリアフリー化などは進
みつつある。
だが日常の中で、健常者と同等の権利を享受できているかといえば、現実は厳しい。
障害を理由に雇用を拒否される、十分な教育の機会を得られないなど、さまざまな差
別がある。
批准を機に、障害の有無に関係なく安心して暮らせる社会、共生できる社会づくりを
進めたい。
批准に時間がかかったのは、基準に合うよう、国内法や制度の見直しを行ってきたた
めだ。
障害者基本法が改正されたほか、障害者総合支援法や障害者差別解消法が成立した。
逆にいえば、それだけ障害者の権利擁護が立ち遅れていたということになろう。
条約は、障害者が社会参加するために必要な措置を取ることを締約国に求めている。
目の不自由な人は点字があれば、情報を得られる。車いすの人は、段差のある場所に
スロープを設置すれば、動きやすい。
過度の負担ではないにもかかわらず、こうした措置を行わないと「合理的配慮に欠け
た差別」とみなされることになるのだ。
その具体的なルールを定めるのが、16年に施行される障害者差別解消法である。
障害者に対する差別的な取り扱いを禁じるとともに、必要な「配慮」を公的機関に義
務付けた。
民間事業者には、努力義務とした。施設のバリアフリー化などは費用を伴うためだ。
事業者からは、合理的配慮の範囲やコスト面などで、戸惑いの声も出ているという。
政府は配慮の具体例を示した指針を策定し、周知を図る。
誰でも、病気やけがで障害が残る可能性はある。何より日本は、急速に高齢化が進む
国だ。
障害のある人が暮らしやすい社会は、高齢時代に対応した社会でもある。老後の自分
への投資、と考えるといいかもしれない。
ただ、こうした新しいルールが社会に浸透するには、時間がかかるだろう。条約の精
神を伝える啓発や教育が欠かせない。
さらに、障害者の社会参加支援といっても、都市部と農村部では地域事情が異なる。
千葉県では、全国に先駆けて障害者差別をなくすための条例を制定した。条例を作る
動きは他の自治体にも広がっている。
本県は高齢化の進行が早く、豪雪地や過疎地を抱える。条例化に取り組み、地域に根
差した支援策を考えてはどうだろう。

○宮崎日日新聞 2014年3月8日 社説
パラリンピック開幕 日本選手の支援策強めよう
http://www.the-miyanichi.co.jp/shasetsu/_4527.html

 ソチ冬季パラリンピックが開幕、5競技72種目に692選手が参加する。
 パラリンピックは五輪と同じように若者のスポーツの趣向に敏感に反応する。ス
ノーボードが初めて採用されたのもその表れだ。
 大会の人気を高めることは、パラリンピック運動の推進に直結する。大会が彩り豊
かになってより多くの国から選手を受け入れるようになり、国際的なテレビ中継が広
がることを歓迎したい。
■専従スタッフ確保を■
 日本はアルペンスキー12、クロスカントリー・バイアスロン8の20選手が参
加。団体競技の出場権は獲得できなかった。
 日本選手は練習と国際試合の経験が十分とはいえない。遠距離の移動費や合宿の費
用など充実したサポート体制が整っているパラリンピック先進国に比べ、日本の未整
備ぶりは明らかだ。
 練習場の確保にしても、大半の選手は個人で手続きをしているのが現状だ。用具、
器具の技術革新が進むにつれ、購入費もかさむ。また、選手を支えるスタッフもほぼ
全員がボランティアである。
 一方、海外では種目別の競技会のシリーズ化が進む。選手はシーズンを通じて競技
会に出場し、選手も指導者もスタッフも対価としての報酬を受け取るのが当たり前に
なっている。
 2020年の東京五輪・パラリンピック開催が決まってから、日本も国が動き始め
た。特に車いすの選手、視覚障害のある選手には五輪選手とは別の専用トレーニング
施設を設ける必要があり、その整備を約束した。
 パラリンピック選手は通常、五輪選手よりもきめ細かな医学的サポートを必要とす
る。良好な環境の整備には練習施設だけでなく、技術的な指導と医療ケアなどで、専
従の支援スタッフの確保が大事になる。
■雇用契約する企業も■
 東京大会を成功に導くには、日本選手が好成績を挙げ、国民が大きな関心を向ける
ことが大切だ。2年前のロンドン・パラリンピックは、大会前から英国選手の活躍へ
の期待が大きく、入場券は前売りから好調だった。
 総計約270万枚の史上最多の販売を記録したロンドン大会を上回る実績を東京大
会が残せるようなら、日本のパラリンピック運動は将来への明るい展望が開ける。
 民間からの支援に目を向ければ、困難を克服し競技生活に励む選手に共鳴し、積極
的に雇用契約する企業も現れるようになった。
 選手を取り巻く輪は徐々にではあるが、広がってきている。その輪をよりいっそう
強固にする、そんな動きがソチ大会から加速することを期待しよう。
 ソチと同じ黒海北岸のクリミア半島では軍事的な緊張が続いている。今大会が暗い
影に覆われることなく、2月のオリンピックに続き、平和な若者のスポーツ祭典を祝
う機会となることを祈りたい。

JD事務局からの情報をいただきました。

JD事務局から、以下の情報が寄せられましたので、お知らせします。

○山陽新聞 2014年3月7日 社説 
 パラリンピック 感動のドラマをもう一度
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2014030709211680/
 障害者スポーツの祭典であるロシア・ソチ冬季パラリンピックが7日(日本時間8
日)に開幕する。世界の一流選手たちがハンディを乗り越え、全力を尽くして可能性
に挑戦する。先のソチ冬季五輪と同様に、見る人に感動と勇気をもたらす数々のドラ
マが生まれることだろう。
 大会には史上最多となる45カ国から500人を超える選手が参加し、アルペンス
キーなど5競技を競う。
 パラリンピックの原点は、第2次世界大戦直後にさかのぼる。戦争で負傷した兵士
の治療と社会復帰の一環として、1948年のロンドン五輪に合わせ英国の病院で開
かれた車いす患者によるアーチェリー大会が起源だ。第1回大会は、夏季は60年、
冬季は76年に始まった。その名称は、英語の「パラレル(もう一つの)」と「オリ
ンピック」から合成された。
 パラリンピックの提唱者であるグットマン博士は、その理念について「失われたも
のを数えるな、残っているものを最大限に生かせ」と語っている。鍛錬を積み重ねて
限界に挑むトップアスリートたちの姿は、自分を信じ、さらなる高みを目指すことの
大切さを教えてくれるはずだ。
 日本からはアルペンスキーに12選手、距離スキー、バイアスロンに8選手の合わ
せて20選手が出場する。岡山県西粟倉村出身で、距離、バイアスロン男子の新田佳
浩選手(日立ソリューションズ)をはじめ多くの選手に、メダルの期待が寄せられて
いる。
 5大会連続出場となる新田選手は、前回のバンクーバー大会で金メダルを2個獲得
した。先月の日本選手団結団式では「日の丸を付ける重みと誇りを感じながら臨み、
金メダル獲得を目指す」と健闘を誓った。
 このほか、日本選手団の主将を務める森井大輝選手(富士通セミコンダクター)
や、鈴木猛史選手(駿河台大職)、狩野亮選手(マルハン)、太田渉子選手(日立ソ
リューションズ)ら世界を舞台に戦ってきたトップレベルのアスリートがそろってい
る。最高峰の場で、持てる力を存分に発揮してもらいたい。
 ハイレベルの選手による迫力ある戦いに期待が高まる一方で、憂慮されるのは、ロ
シアと隣国ウクライナをめぐる情勢が大会に暗い影を落としていることだ。ロシア
が、政変の混乱に乗じてウクライナ南部のクリミア半島で実効支配を強めている。
 ウクライナ・パラリンピック委員会は、ロシア軍が早期撤退しなければ、参加をボ
イコットするとの声明を発表している。米国やカナダは抗議の意味を込め、開会式へ
の政府代表派遣を見送るという。
 国同士の対立により、選手たちが“平和の祭典”で活躍する場を奪われることは遺
憾と言わざるを得ない。国際社会の平和と安定という観点からも、開催国であるロシ
アの自制を強く求めたい。
**
○岩手日報 2014年3月6日 論説
 生活困窮者の支援 ネットワークどう築く
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2014/m03/r0306.htm
 生活に困っているのに、どこにも相談できない。社会的に孤立する人々に、官民が
手を差し伸べていこうという生活困窮者自立支援法が昨年末に成立した。
 対象は生活保護に至らないものの、経済的に困窮している人。社会とのつながりが
極めて弱く、申請主義を原則とする制度から落ちこぼれてしまう。そして、行政の縦
割りの壁もあって必要な援助がなかなか届かない。
 支援法の最大の特徴は「アウトリーチ」(訪問支援)。これまで手が届かなかった
人々に、制度の方から近づこうという発想だ。
 生活保護の受給者は200万人を超えた。既に戦後の混乱期を上回り、過去最高を
更新し続けている。失業や非正規雇用の増加で若い世代の受給者が目立っている。
 さらに、高校中退、中高の不登校、ひきこもりなど、この先受給者になる可能性の
ある人々も多く存在する。
 法は、社会保険や雇用保険と生活保護の間に当たる「第2のセーフティーネット」
と位置づけている。一部の熱心な自治体ではこの試みが行われてきたが、法がようや
く現実に追いついた形だ。
 6年前のリーマン・ショックでは、派遣切りで借り上げ社宅も追い出され、再就職
もままならないことが大きな社会問題となった。
 新法では就職を支援するために住宅確保給付金を支給するほか、就労支援や家計を
再建するための相談、子どもの学習支援などを行う。
 法の施行は2015年春。施行を目指して全国でモデル事業が行われている。13
年度は岩手県、花巻市など68団体で実施。14年度は240団体に増やす予定だ。
 今後の最大の課題は、いかに裾野を広げていくか。自治体は相談支援員を配置しな
ければならないが、規模や「熱意」も違う。
 連携するNPOなど、民間で活動する人材も地域によって異なる。それが支援の濃
淡を生まないか懸念がある。来春までの「助走期間」に、地域のネットワークをどう
構築するかが問われる。
 それがなければ、困窮者をキャッチすることは難しい。第2のセーフティーネット
の網が粗すぎては、せっかくの法もお題目だけになる恐れも十分にある。
 この法律は生活保護法改正とセットで出てきた。困窮者が本当に自立するまでには
時間もかかる。生活保護の抑制が目的になってはならない。要件を満たしている人に
は、きちんと受給手続きを進めることも重要だ。
 景気は上向いてきたといっても、取り残される人々は少なくない。貧富の格差を是
正していくことが先決だ。
**
○東京新聞 2014年3月5日 朝刊から
生活保護の申請 「まず書面」に逆戻り?
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014030502000112.html?ref=
rank
 改正生活保護法を運用する際、実務の指針となる厚生労働省令案で、改正法の国会
審議中に「政府案では窓口で申請を拒む『水際作戦』が助長される」として与野党が
合意した修正や政府側の答弁が反映されないで、もとの政府案に「先祖返り」してい
る部分があることが分かった。厚労省が先月二十七日から始めた意見公募(パブリッ
クコメント)で明らかになった。支援者や有識者は、国民の代表である国会を軽んじ
る厚労省の対応に反発している。 (上坂修子)
 厚労省はパブコメを二十八日に締め切り、四月上旬に省令を公布する方針。
 政府は改正案を昨年五月に国会提出。与野党が修正で合意したが、昨夏の参院選前
に廃案になった。政府は修正を踏まえた法案を昨秋の臨時国会に提出し、昨年十二月
に成立した。
 政府案は、申請時に保護が必要な理由など細かな内容を書く欄がある申請書の提出
を義務付けた。野党が「これまで通り口頭申請も認めるべきだ」と批判したため、保
護するか決まるまでに提出すればよいと解釈できる表現に与野党で修正。しかし、省
令案の表現は政府案に戻った。
 政府案は、自治体が扶養を断る扶養義務者に説明を求めたり、保護を始める時に扶
養義務者に書面で通知したりする「扶養義務の強化」も盛り込んだ。国会審議で、野
党が「利用しにくくなる」と追及したのに対し、厚労省は扶養義務を強化するのは極
めて例外的な場合のみと答弁していた。
 だが、省令案は逆に扶養義務を強化しないケースを列挙。(1)扶養義務者から費
用を徴収する可能性が低い(2)要保護者が配偶者から暴力を受けている-などの場
合以外は原則として扶養義務を強化する内容で、政府答弁はほごにされた。
 NPO法人自立生活サポートセンター・もやいの稲葉剛理事長は「法案修正は福祉
事務所が勝手に申請を拒まないよう、解釈の余地をなくすためのもの。国会の意思を
省令にも反映すべきだ」と指摘。生活保護問題対策全国会議事務局長の小久保哲郎弁
護士は「実務に影響するのは省令。国会でいくら良いことを言っても、省令に反映し
なければ、問題のある対応が広まる危険がある」と話す。
 厚労省の社会・援護局保護課は「申請手続きの運用は、これまでと何も変わらな
い。申請書は保護開始までに提出すればいい。扶養義務に関しても国会審議で示され
た懸念に応えるよう丁寧に運用する」と反論している。
 <省令> 各省の長である閣僚が定める命令。日本の法体系では優劣は(1)憲法
(2)国会が制定する法律(3)内閣が定める政令(4)省令-の順。
**
○東京新聞 2014年3月3日 私説 論説室から
「障害者」という美談
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2014030302000158.html
「現代のベートーベン」とたたえられた作曲家佐村河内守氏の騒動には考えさせられ
た。ゴーストライターが名乗り出たばかりか、聴覚障害者手帳を取得していながら三
年ほど前から耳が聞こえていたようなのだ。
 詐欺罪に当たるとか、喧伝(けんでん)した音楽業界も、うそを見抜けなかったメ
ディアも共犯だとかいった責任論が噴出した。もっともだ。
 しかし、真相はともあれ、作品群そのものの芸術的価値に変わりはあるまい。聴き
手の憤怒や落胆の多くは、「全聾(ろう)の作曲家」という障害者物語のメッキがは
がれ落ちたことから来るのだろう。興ざめさせられたのだ。
 芸術分野に限らず、障害者がハンディを乗り越えて才能を開花させた的な話題がも
てはやされるのはなぜか。メディアが繰り返し強調する「努力と克服の美学」が、健
常者の心の内奥に影を潜めている「悲運への哀れみ」を浄化してくれるからかもしれ
ない。
 幼いころから障害者のみを引き離す教育の仕組みも罪深いと思う。健常者に「障害
者は別世界の住人」という意識を植え付け、存在への関心を失わせてこなかったか。
 障害と健常の違いは曖昧だ。講演中にマイクが壊れれば、聴衆の耳は不自由にな
る。でも、手話通訳に頼る障害者は不自由しない。障害者ばかりが美化されがちなの
は健常者本位の社会だからだ。双方が等しく暮らす社会なら安易な美談は生まれま
い。 (大西隆)