毎日新聞(7月29日)
文部科学省は29日、公立小中学校の教職員定数の基準となる義務標準法改正案を来年の通常国会に提出することを決めた。
発達障害がある児童らが必要に応じ別室指導を受ける「通級指導」の担当教員や、日本語指導が必要な外国人児童らを担当する教員を現在の約7000人から増員し、毎年、安定的に配置する狙いがある。増員幅は今後詰め、来年度予算の概算要求に必要経費を盛り込む。
通級指導や日本語指導の担当教員は、毎年の予算折衝で増減する同法の加配定数という枠で確保している。これを対象児童数に応じて自動的に決まる基礎定数化することで、自治体が長期的な配置計画を立てやすいようにする。
文科省によると、通級指導を受けている児童らは、この10年で2.3倍に増えたが自治体からの要望の87%しか教員を配置できていない。日本語指導が必要な外国人児童らも、この10年で1.6倍に増えたが、約2割が必要な指導を受けられていない。【佐々木洋】