厚生労働省への当会の意見について

全国特別支援教育連盟を通して、厚生労働省への意見を求められていました。加藤の一存で添付した三項目を送りましたので、お知らせします。  加藤

平成26年3月26日
全国特別支援教育推進連盟
理事長 大南英明 様

NPO法人全国ことばを育む会
理事長 加藤 碩

厚生労働省のヒヤリングに際しての意見の提出について

ご連絡いただきました標記の件について、当会としての意見を提出いたします。全般的に検討して網羅したものではありませんが、ご容赦ください。

(1) 軽度・中等度難聴児の補聴器購入に国としての公的助成制度を確立すること
現行の「身体障害者福祉法」では、「身体障害者」とは認められず、補聴器の購入に多額の負担を強いられている軽度・中等度難聴児の補聴器購入に対して、国としての助成制度を確立することを要望する。現在10数都府県と幾つかの市町において独自の助成制度があり、その数は年々増加しているが、自治体によってその内容はまちまちで、自治体関係者からは、「本来国が制度の改定を行ってしかるべき事ではないか」という意見が強い。「障害者の権利に関する条約」が本年1月に国内批准されたことからも、現行の身体障害者福祉法を見直し、舗装具の購入についても「生活機能分類」で補助することを強く要望したい。

(2) 手話を言語として認知する「手話言語法」の制定を要望する。
2013年9月の鳥取県議会は、全国で初めて「鳥取県手話言語条例」を全会一致で可決・施行した。その後「北海道石狩市手話に関する基本条例」(2013年12月可決、本年4月より施行)など幾つかの自治体で同様の条例が実現を見ている。条例は手話がろう者と健聴者のかけ橋となって、ろう者の人権が尊重され、互いに理解し合う共生社会の実現に寄与するものである。国が早期に「手話言語法」を制定するように強く要望する。
(3) 難聴者、吃音者、発達障がい者などへの社会の理解を広め、障がいによる職場での
ミスマッチをなくすための啓発すすめる施策の強化について。
難聴者、吃音者、発達障害者は、その原因は異なるがいずれも人と人とのコミュ二ュケ―ションにハンディキャップがあり、就職試験の面接、就労後の職場での意思疎通など深い悩みや困難を抱えている。そのために職場でのミスマッチに苦しみ、本人が自死する不幸な事件も後を絶たない。本来障がい者自身に責任がないのに、社会的な無理解から不幸な事件が生起している。批准された「障害者の権利に関する条約」の国民的な理解と浸透をはかるなど、施策の抜本的強化を強く要望する。

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